「へー。そうなんだ。なんかあったの?」

「わかんない…自分でも理由がわからない。頼れる人なんていないし。高校入ったばっかだから友達も少ないし。」

「1年生?ならタメじゃん!」

「本当?なんか親近感わくなヘヘヘ」

ちょっとだけ嬉しかったりする。鈴奈ちゃんもそうだけど。こうやって仲良くしてくれるって嬉しい。

「やっと笑ったな。羽和は笑った顔が一番いい。家ってこっちであってる?」

「うん!そこ曲がったとこ。」

「俺今日学校の事忘れててずっと寝てたんだよね。俺一人暮らしだからさ。入学式すっぽかしちまった。」

「そうなんだ。あ、着いた。私も一人暮らしだから寝坊した時とか結構やばかったりする。また会えるといいな。」

「連絡先交換しよっか。」

「え?」

初めてだ。2回目の初めて。また空夢から貰った。連絡先交換とか友達ともしたことない。

「寂しくなったらいつでも電話して?夜中でもいいから。そしたらまたここに飛んでくるから。」

「フフ夜中は流石に寝てるよ?」

「夜中にフラ〜っと出ていきそうじゃん。危ないから夜一人で歩いちゃダメだよ?歩くなら俺と。な?」

「ありがと。おやすみ。」

「おやすみ。」

もう夜の街に出かけることはないかもな。きっと空夢がいてくれれば寂しいなんて感じない。なんとなくそう思った。でもたまには二人で…