「どうせ家に帰ったら嫌でも話せるのに…」


メガネを外して、机の端にちょこんと置く。


「優たちが行くって聞かないから。仕方ないですよ。」


私は別に来たくてしょうがないって訳じゃない。


(先生に会いたいのに変わりはないけど…)


「流されてないと…また、何があるか分からないから…」


またイジメに遭うかもしれない。そんなことになるなら、こうしてる方が何万倍もマシだ。


「ふーん。そんなに頑張らなくてもいいのに。」





『そんなに頑張らなくてもいい』




(ずっと…私が欲しかった言葉…)