ワケあって、イケメン先生と同居始めます。

(薄々思ってたけど…優ってもしかして…)


放課後、廊下を一人で歩きながらそんな事を考えていた。


「ま、いっか」


基本的にそういう事は気にしない。…事にしてる。


部屋の前で足を止めると、一足先についた鈴と優の声が聞こえる。


『いい加減放せって!』


あらかた鈴がまたくっついているんだろう。予想はつく。


『イヤですよ~』


空気を読まず、というかここは別に読まなくてもいいだろう。


がらりと扉を開けると、案の定先生の右腕は鈴にがっちりホールドされていた。


「あ、千音~。先生が隠し事するんだ~」


そんな事私に言われても…


「何?どんなこと?」


「彼女いるの?って訊いても何も教えてくれないんだよ~。ズルくない?鈴の事は知ってるのに!」


ぷうと頬を膨らます鈴を、鬱陶しそうに払いのける先生。


「んなこと、お前に関係ないだろ!いい加減放せって!」


黙っててくれたんだ…なんて感動してる場合じゃない。




   言わないと。