大人しく私たちのアホな会話を聞いている幸香ちゃんと…。


「春君!この人超かっこいいやん!なんでもっと早く言ってくれんかったん!?」


興奮しきっている夏海ちゃん。


「落ち着け夏海。どうせ言ったらお前また、『私この人と結婚する』とか言い出すんやろ。」


『お前のことなんて分かりきってますよ』みたいな春空の顔が妙にむかついた。


言われてるのが自分じゃないって分かってても、だ。


「夏海ちゃん…そんな事言うんだ…。」


可愛い見た目に反して、なかなかの肉食系だな。


「おいおい。春空やめてくれよ。俺はお前と親戚になるつもりはないぞ。」


先生も遊んでる。ていうか調子に乗ってる。


まぁ、遊ばれる春空も面白いけどね。


「とにかく!夏海は今すぐ先生から離れろ!」


先生にベタベタ引っ付いていた夏海ちゃんを引っぺがす。


「えー。何でなん?別に先生彼女おるわけでもないのに?」


いますよ。目の前に。


なんて、心の中で冷静に突っ込む。


「もうええって…。説明するんめんどい…。」


「あ、春空投げたな。」


ニヤニヤする先生は、幸香ちゃんを抱き上げた。