着いた公園は、小さい割に遊具などは結構な数揃っている所だった。


「千音、ちょっと遊んでくるわ。」


「気をつけてくださいね。」


幸香ちゃんの手をぎゅっと握り締めたまま笑顔の先生は、いつになく子供っぽい。


「さぁ…私は何をしよっかな。」


置いていかれた私は、適当にベンチに腰を掛けた。


「綺麗な桜だな…。」


目の前で風に揺られ、ふらふらとしている枝を目で追う。


「あれ…。おっかしいな。」


目がおかしくなったのか。


いや、違うな。


「…何してんの。春空。」


「お前こそ…。何しとん?」