「い、いや。特にこれと言った事じゃないんだけどね。明日は忙しいから幸香だけ預けていくね。」


キレる弟にたじたじな希望さん。


なかなか新鮮だな。


「それだけ?」


「うん。ので帰ります。じゃあね千音ちゃん。そして光希に襲われないようにっ!」


精一杯の仕返しなのかな…。希望さんはそれだけ言って、一目散に去っていった。


「どこまで見てたんでしょう…。」


「知らねぇよ。ったくあのばばぁめ。」


「いやだから、ばばぁって言いますけど先生と希望さん一歳しか歳違わないんですよ!?」


先生が分かりやすく拗ねてる。


先生は拗ねると、とびっきり口が悪くなる。


「でも、良かったですね。幸香ちゃん明日も来るんですって。」


「だな。公園にでも連れていってやるか。千音も強制な。」


「強制って…。私だって幸香ちゃんと遊びたいんですからね。言っておきますけど。」


約束された幸せに、思わず顔が綻んだ。