「なあ、千音…」


「何?春空。」


重い荷物を持って、二人で廊下を歩いているといきなり春空に呼ばれた。


「今日の放課後、日直の仕事せなあかんやんな。俺ら。」


「そうだけど…何か用事でもあるの?」


放課後に日直は日誌を書かなければならない。


「何にもないよ。書き方とか教えてな」


さっきとは違う、柔らかい笑顔。


「分かった。任せて!」


とりあえず、空気は和んだかな?なんて思ってみたり。