ワケあって、イケメン先生と同居始めます。

適当に選んだその本は意外と面白く、次に時計を見たのは午後9時。


「もうこんな時間か…」


先生が遅いのはいつもの事だから、もう慣れた。


「これ読み終わるまであとちょっとだし…読んじゃお。」


もう一度本の世界に入り込もうとしたら、部屋の扉が乱暴に開いた。


「!…せ…せんせ?」


いつも優しいオーラを纏う先生が、今日は黒いオーラを纏っていた。


「おかえりなさい…どうしたんですか?」


こ、怖い…。


「先生?何があったんですか?」


私の問いかけに全く反応せず、上着をクローゼットにしまう。


「先生、無視しないで下さい。」


「ゴメンゴメン。」


そういう声に色は無かった。


無表情な声。冷たい声。