ワケあって、イケメン先生と同居始めます。

「それじゃ、バイバイ。」


「ん。また明日な。」


家の近くの交差点で春空と別れた。


それまでずっと手を繋いだままだったから、ほんのり自分の手に、自分じゃない人の温もりがある。


「言わなきゃバレないよね…」


制服のポケットに雑に手を突っ込む。


「どーしたらいいのかな。」


夕日で真っ赤になった綺麗な空を数羽のカラスが横切っていく。


どこへ行けば良いのか分からないように飛ぶカラスは、どことなく今の私に似ていた。