「身体熱いよ。千音。」


またメガネの奥の先生の瞳が妖しく笑う。


「先生が悪いんじゃないですか…。先生が…」


全身の力が抜け切っていく。


「お…っと」


ぎゅっと先生に抱きしめられる。


先生の熱が、触れ合う腕を通じて仄かに伝わってくる。


「ねぇ、『先生』って呼ぶの止めてよ。すっごくそそるから」


真っ暗な部屋で電気も付けずに何をしてるんだか。


「ふっ…」


軽く笑って、


「さっきの言葉、またいつか俺から言わせてよ。」


少しでも動けば、お互いの唇が触れ合ってしまうような距離で…




そう優しく呟いた。