新海は湿布を俺から受け取り、貼ろうとした瞬間顔をしかめた。
「この湿布ってあの箱に入ってた湿布じゃないよね?」
新海がさっき俺がとった箱を指さす。
「いや、あの箱に入ってたやつ」
「…北川くん、ほんとにばかなの?」
「え?」
「これ温湿布だよ!」
「おんしっぷ?」
「徐々にあったかくなる湿布ってこと!」
「…駄目なの?」
「突き指はあっためちゃいけないの!」
そう言うと新海は温湿布っという名のものをゴミ箱に捨て、棚の中から他の湿布を取り出した。
「いやだって俺そんなの知らねえし…」
「えー意外。中学のとき運動部入ってなかったの?」
「いや、サッカー部」
「ならがんがん突き指してそうじゃん」
新海は俺の指に湿布を貼りながら話す。
「俺1年のとき以来突き指してないんだよね」
「え、それはそれですごいね」
その瞬間新海は何かに気づいたように俺の顔を見つめた。
「なんで高校でサッカー部入んなかったの?」
「いや…」
「ここのサッカー部人数少ないけど結構強いって聞いてるよ?皆藤くんも入ってるんだし、入りたいと思わなかったの?」
「…強すぎるとさ、レギュラー取れねえし、色々大変じゃん?」
新海があまりにも真剣な顔で見てくるから、俺は思わず目をそらした。
それでも新海は俺から目を離さない。
「…なんか、北川くんらしくない。その理由」
「…なんで?」
「北川くんは、強かったら強い中で上を目指そうと思える人だと思うから」
「え…」
「ねぇ、ほんとは入りたかったんじゃないの?でも何か他の理由があって入れなかったんじゃない?」
新海の顔が近づく。
なぜか鼓動が速くなる。
「…新海に言うようなことじゃないよ」
「聞かせて」
「なんで」
「知りたい。北川くんのこともっと知りたい。つらい理由でも話したらきっと楽になるよ。北川くんがつらいと思ったこと、私が一緒に背負うよ。だから話して。」
「この湿布ってあの箱に入ってた湿布じゃないよね?」
新海がさっき俺がとった箱を指さす。
「いや、あの箱に入ってたやつ」
「…北川くん、ほんとにばかなの?」
「え?」
「これ温湿布だよ!」
「おんしっぷ?」
「徐々にあったかくなる湿布ってこと!」
「…駄目なの?」
「突き指はあっためちゃいけないの!」
そう言うと新海は温湿布っという名のものをゴミ箱に捨て、棚の中から他の湿布を取り出した。
「いやだって俺そんなの知らねえし…」
「えー意外。中学のとき運動部入ってなかったの?」
「いや、サッカー部」
「ならがんがん突き指してそうじゃん」
新海は俺の指に湿布を貼りながら話す。
「俺1年のとき以来突き指してないんだよね」
「え、それはそれですごいね」
その瞬間新海は何かに気づいたように俺の顔を見つめた。
「なんで高校でサッカー部入んなかったの?」
「いや…」
「ここのサッカー部人数少ないけど結構強いって聞いてるよ?皆藤くんも入ってるんだし、入りたいと思わなかったの?」
「…強すぎるとさ、レギュラー取れねえし、色々大変じゃん?」
新海があまりにも真剣な顔で見てくるから、俺は思わず目をそらした。
それでも新海は俺から目を離さない。
「…なんか、北川くんらしくない。その理由」
「…なんで?」
「北川くんは、強かったら強い中で上を目指そうと思える人だと思うから」
「え…」
「ねぇ、ほんとは入りたかったんじゃないの?でも何か他の理由があって入れなかったんじゃない?」
新海の顔が近づく。
なぜか鼓動が速くなる。
「…新海に言うようなことじゃないよ」
「聞かせて」
「なんで」
「知りたい。北川くんのこともっと知りたい。つらい理由でも話したらきっと楽になるよ。北川くんがつらいと思ったこと、私が一緒に背負うよ。だから話して。」
