「ねえ明日香ー」
みなみが1組の子に話しかける。
「おーみなみ。どーした?」
「横浜から引っ越してきた子ってどの子?」
「あーあの子あの子」
明日香ちゃんは窓際で何人かの男子に囲まれている子を指さした。
あれ、あの子どこかで…。
「たいして可愛くなくね?」
「ほんとな。てかメイク濃い」
「都会ぶってるよなー」
一緒についてきた北川くんたちが後ろでこそこそ言ってる。
「まゆかちゃん、だっけ?」
「うん、品川麻柚花ちゃん」
え…。
品川麻柚花って、まさか…。
「引っ越してきたばっかなのにすごい囲まれてんね」
「いや、囲んでんのは男子ばっか。あの子初日からいきなり都会自慢し始めてさ、で男子が寄ってきたら男子にばっか話すし上目遣い半端ないしもううちら頭来ちゃって。1日で女子に見放されたって感じなの」
「まじか。でもなんか周り男子だけのほうが嬉しそうだねあの子」
「そこがまたむかつくんだよなー」
…やっぱり。
品川麻柚花だ。
「あ、この子も横浜から引っ越してきたの。新海真子ちゃん。真子は都会自慢もしないし、男子に媚び売ったりもしないから、仲良くしてあげてね!」
「えー超ちっちゃいかわいいー!私工藤明日香。よろしくね!」
「…あ、うん!よろしく!」
頭の中が真っ白だ。
まさか同じ中学だった品川麻柚花がここにいるなんて。
品川麻柚花とは一回も同じクラスになったことはないけれど、廊下で何度か会ううちに仲良くなった。
でも陰で私たちのグループの悪口を言っていることを聞き、また性格もさっき明日香ちゃんが言ったような感じだとわかったため、私たちのグループが嫌う女子の1人となった。
でも嫌うようになってからは1回も喋ってないし、喋らなくなったのは1年の秋ぐらいだから私のことなんて覚えてないはず。
仮に覚えてたとしてももう髪は黒に戻したし濃いメイクもやめたし、まるっきりイメージ変えたから気づかない、よね…。
もし気づかれて、私が荒れてたことをばらされるだけならいいけど、あのことだけはばらされちゃいけない。あのことは、麻柚花の耳にも届いてたのかな。
知っているなら、麻柚花なら絶対言いふらすはず。中学時代の麻柚花から見た私の印象はかなり悪かったはずだから。
絶対に気づかれちゃいけない。
みなみが1組の子に話しかける。
「おーみなみ。どーした?」
「横浜から引っ越してきた子ってどの子?」
「あーあの子あの子」
明日香ちゃんは窓際で何人かの男子に囲まれている子を指さした。
あれ、あの子どこかで…。
「たいして可愛くなくね?」
「ほんとな。てかメイク濃い」
「都会ぶってるよなー」
一緒についてきた北川くんたちが後ろでこそこそ言ってる。
「まゆかちゃん、だっけ?」
「うん、品川麻柚花ちゃん」
え…。
品川麻柚花って、まさか…。
「引っ越してきたばっかなのにすごい囲まれてんね」
「いや、囲んでんのは男子ばっか。あの子初日からいきなり都会自慢し始めてさ、で男子が寄ってきたら男子にばっか話すし上目遣い半端ないしもううちら頭来ちゃって。1日で女子に見放されたって感じなの」
「まじか。でもなんか周り男子だけのほうが嬉しそうだねあの子」
「そこがまたむかつくんだよなー」
…やっぱり。
品川麻柚花だ。
「あ、この子も横浜から引っ越してきたの。新海真子ちゃん。真子は都会自慢もしないし、男子に媚び売ったりもしないから、仲良くしてあげてね!」
「えー超ちっちゃいかわいいー!私工藤明日香。よろしくね!」
「…あ、うん!よろしく!」
頭の中が真っ白だ。
まさか同じ中学だった品川麻柚花がここにいるなんて。
品川麻柚花とは一回も同じクラスになったことはないけれど、廊下で何度か会ううちに仲良くなった。
でも陰で私たちのグループの悪口を言っていることを聞き、また性格もさっき明日香ちゃんが言ったような感じだとわかったため、私たちのグループが嫌う女子の1人となった。
でも嫌うようになってからは1回も喋ってないし、喋らなくなったのは1年の秋ぐらいだから私のことなんて覚えてないはず。
仮に覚えてたとしてももう髪は黒に戻したし濃いメイクもやめたし、まるっきりイメージ変えたから気づかない、よね…。
もし気づかれて、私が荒れてたことをばらされるだけならいいけど、あのことだけはばらされちゃいけない。あのことは、麻柚花の耳にも届いてたのかな。
知っているなら、麻柚花なら絶対言いふらすはず。中学時代の麻柚花から見た私の印象はかなり悪かったはずだから。
絶対に気づかれちゃいけない。
