はあ。と溜息をついた。
これはもう取り返しがつかない。
周りももっと俺たちのやりとりを見たいらしくワクワクしてるし。
「…凛。」
「なんだよ!やんのか!?」
「お前のバカにしてるのはお前の彼氏なんだよ。そんな俺に惚れてるお前はもっとバカ。」
「あたしが洋介を好きなのは事実。でもバカじゃない。」
「馬鹿だっつうの。」
次の言葉を放つ前に俺は凛の口を塞いだ。
そして俺たちの降りる駅へと着く。
「俺の彼女がお騒がせしました。でも俺じゃなきゃこいつの彼氏にはなれないと思うんで。それでは。」
「……な、なんだよ。あの姉さんの彼氏イケメンじゃん。」
「お兄ちゃんお姉ちゃんのこと大好きなんだね!」
「……………好きですよ。」
凛を連れて電車に降りた。
聞こえる謎の拍手。
それがとんでもなく恥ずかしくて俺は顔を真っ赤にさせたんだ。

