愛の歌、あるいは僕だけの星


 ―幽霊のくせに、これ以上俺の生活をかき乱さないでくれる?迷惑なんだよ。
 
(こんなこと、言うつもりじゃなかったのにな)

 探したんだよ。
 そう言えば、よかっただけなのに。それなのに、あのとぼけた顔した如月を見たら、どうしてかは分からないけれど、とにかく無性に腹が立ってしまったのだ。

 おかしな話。こんなに人に腹が立ったのも久しぶりだし、面と向かって喧嘩したことについては、銀也にとって初体験でもあった。物心ついた時から、そういうことが面倒で、煩わしくて、持ち前の器用さで上手に避けてきたはずなのに。

 それがよりにもよって、なぜ今このときなんだ。

「はァ」

 思わず、大きなため息をついた。通りすがりの他人が、肩を落とす銀也をちらちらと興味深そうに見てくる。

(見せ物じゃねえぞ!)

 心の中で怒鳴り散らしながらも、仕方ないので目に付いたコンビニに入る。特に必要なものなんてなかったから、苦し紛れにプリンをふたつだけ買った。