愛の歌、あるいは僕だけの星


 警備員の見回りが月曜と水曜と金曜。それ以外の日は、最終退校の教師が全教室の施錠を確認したあと、オートロックが掛かってしまう。校舎の裏手に位置する生徒会室なだけに、校庭からも教室の明かりは見えないのだ。

 まさか、今日に限って見逃されてしまうとはついてない。

『……つまり、それって』

「駄目だ、出られない」

『うそ!?それ、どうすんの!』

「どうするもこうするも!帰れないんだよ!明日の五時まで!!」

『まじですか……』

 二人の間に、重たい沈黙が舞い降りる。
 如月が、フーっと長い息を吐く。そして、小さく肩を竦めた。

『……じゃ、そういうことで!』

 にこやかに片手をあげて去ろうとする如月。

「待て待て待て!この、裏切りモノ!薄情モノ!!」

『なんでそんなこと言われなきゃなんないのよ!あたし、別に鍵とか関係ないからふつうに出れるし。十一時から見たいテレビあるし』

「はあ!?普通、付き合ってくれるだろ!?まさか、本気で置いてく気じゃないだろうなっ!」

 思わず非難すれば、如月はにやりと笑って銀也を見る。