愛の歌、あるいは僕だけの星



 ゴッツの授業の後、その流れのままホームルームを終えたところで、教壇から呼ばれた。

「おい、藤原……、て、いちいち嫌そうな顔をするな」

「だって、ゴッツが呼び出す時って大抵面倒なことばっかじゃん。それに俺まだ、体調が……」

 ごほごほと空咳をしてみせる。

「だから授業中に寝かせてやっただろ。蒼井が呼んでたぞ」

「ほらやっぱり面倒事じゃねえか」

「文句ばっかり言うな。蒼井にも随分心配掛けたんだから、しっかり仕事してこい馬鹿者」

 追い立てられるように、鞄を持って教室から出される。校舎の外れにある生徒会室までは、なかなか遠い。一週間近くサボって、間違いなく山積みになっているだろう仕事を思い浮かべて、げんなりとうなだれた。

 がらりと扉を開ければ、そこには書類に目を通している副会長の蒼井静香がいた。扉の開く音で、顔を銀也へと向ける。

「……会長」

 蒼井は、少し驚いた様子で呟くように言った。てっきり、すぐに怒鳴られると思っていたから、なんだか拍子抜けしてしまう。