翌日、久しぶりに学校へと向かい、どこか気遣わしげな視線を受けながらもいつも通りに登校し、職員室へと入る。

 ゴッツは、銀也の姿を目にした瞬間少し驚いたように目を見開き、そして「おかえり」と言った。銀也が差し出した反省文を、これまた震える手で受け取ったのが腹立たしい。

「ふ……、藤原……」

「なんだよ、文句あんのか」

「まさか……、いや、でも、お前のことだからてっきりなんだかんだと俺を言いくるめてくるかと思っていたんだが、……成長したな」

「担任が生徒に言う台詞じゃねえよ」

 銀也の言葉にゴッツは苦笑いしながらも、ぽんと肩を叩く。

「すっきりしたようだな」

「おかげさまで」

「彼女と仲直りでもしたのか?」

 にやにやとしているゴッツを睨む。

「そんなもんいないっつーの。もういいだろ、行くぜ」