無視してやりたいところだけれど、さすがに相手が三人いるともなればそれも難しい。小さく溜息をついて問いかける。学園で恐れられていることを自負しているだろう彼らは、そんな銀也の態度に余計腹が立ったようで、「ちょっと来いよ」と低い声音で威嚇をし、そのまま近くの空き教室へと引きずりこんだ。
「おまえ、相変わらず好き勝手やらかしてるみたいだな」
無言のまま、冷めた瞳で自分たちを見つめる銀也に余計苛立ちを募らせたのか、どんと乱暴に肩を押す。
「矢島の女にも手出したって聞いたぜ」
「……矢島の女?」
「野々村茜だよ。覚えあんだろ」
ぱちぱちと瞬きをして、記憶をたどる。矢島の女、野々村茜。一生懸命考えたけれど、そんな女はまるっきり覚えがない。いつの話だと念のため聞いてみれば二週間前だと言う。

