「はいっ!おしまい。





カンナちゃん、終わったよ。よく頑張ったね。」






泣きすぎて疲れた。






これで帰れると思ったら、







「あれ?」






青木先生が私のズボンをめくりはじめた。






さっきこけて階段でぶつけたところから、血がズボンに滲んでた。






「大丈夫ですっ!!!」






「カンナ、じっとしてなさい。」






パパ、ひどい。





そう思ってパパを睨んでも、青木先生は真剣な眼差しで私の足を診てる。





はあ、また痛いことをされる。






と思っていたら、消毒を塗られてガーゼを当てられただけで終わった。





はぁ、よかった。






今度は安堵の溜息だった。