「本当に、ありがとうございました。お昼ご飯まで呼ばれてしまって、すいません。」





美保は、実に深々と頭を下げる母親と同じように頭を下げた。





「いえ、まだ明日も熱が下がらないようでしたら、クリニックに点滴だけでもしにきてください。」





「わかりました。」




母親と実との会話が終わると、実は美保を見た。





「じゃあ、今日はゆっくり休むんだよ。」




そう言って、頭を撫でた。




美保はその撫でられた感触が少しの間、頭に残っていた。