「筒井美保さ~ん。 診察室にお願いしま~す。」 診察室から顔を出した看護師に声をかけられ、母親が美保を起こす。 「美保、起きて。 順番来たよ。」 美保は返事もできないほど熱にやられているようで、 ふらふらとしながら起きはじめた。 母親が手を引いて診察室に入ろうとしたところ、 看護師に待受で待つようにいわれ、待受に戻った。 美保は不安を隠せず、母親を振り返っていると、看護師に背中を押され診察室に入っていった。