「そしたら、薬が出る方を、ママの口に入れて。 押す方を、一度押してみて。」 プシュッ 「できたよ。」 「どう?ママの様子。」 「・・・・・・変わらない。」 「わかった。もう一度やってみて。」 そう指示していると、電話越しに救急車のサイレンが聞こえた。 実は、すぐにカンナに外に出るよう指示し、電話を切った。 救急隊が来れば、一先ず安心だ。 あとは発作がひどくなくなれば。 実は頭を抱え、立ち上がると受け入れの準備をした。