病室に戻ってベッドに横になった。






要くんの手術が成功したからって、私の心は安心できなかった。







もう一度、要くんの笑顔が見たかった。






私があんな所にいかなければ、要くんはこんなことにならなかったのに・・・・・・。








そんなことを考えていると、部屋の扉が開いた。







「カンナっ!?」






勢いよく入ってきたのはパパ。そしてその後ろに青木先生。









バシッ!!!







パパに頬を叩かれた。






それに驚き青木先生がなだめる。






「何してんだ!!!」






「・・・・・・。」







全て私が悪い。






だから言葉が出てこない。





 


「知ってただろ?心臓が悪いことを。」






「・・・・・・うん。」







「手術が成功したから良かったものの、うまくいかなかったら、どうなってたか分かるか?」






分かってるよ、そんなに言わなくても。






私だって心配で、何時間も手術室の前で祈ってたんだから。






「カンナ!?何か言いなさい!」






パパは怒鳴り声を挙げている。





すると後ろから青木先生が、パパをなだめていた。






私だって、分かってる。







分かってたから、要くんに帰るように言った。







でも、要くんの寂しそうな顔を見たら、それ以上言えなかった。






私の頬には涙がポロポロと流れ落ちた。








興奮して、息がうまく吸えなくなるくらい。