要くん、要くん!!! お願いだから助かって! 私は手術室の前で何回も心の中で祈った。 要くんがこのまま戻って来なかったら、と考えると怖くてたまらない。 自分のしたことが要くんを苦しめた。 あの時、どうして病院にすぐに返さなかったのか。 こうなることも考えたら分かっていたのに。 後悔しかない。 涙はこれから起きるかもしれない恐怖で全く出なかった。 手術室前には私一人だった。 要くんの両親はいつになっても現れなかった。