ドクター2


ガラッ





扉の開く音の方を見ると、青木先生と看護師さんが入って来るところだった。





あ、そっか。回診があったんだ。






要くんのことばかり考えてて忘れてた。






「ん?かんなちゃん、何ボーっとしてた?






体調良くないかな?」






と言いながら額を触る。






違う違うっ!!!






青木先生の手から額が離れるように俯いた。






「ご飯も食べてなかったけど、熱はなさそうだね。」






「・・・・・・大丈夫です。」







「とりあえず、診察するからね。」






そういうとベッドの横の椅子に座る青木先生。






私は渋々布団をめくって、青木先生の方に向く。






「発作は起きてない?」






「はい。」






咳は出てるけど。






青木先生は私の服を勝手にめくり、私の肩を片方の手でしっかり掴んで、聴診を始めた。





近い・・・・・・。







妙に緊張するんだよね・・・・・・。この距離。






「もう一度聞くけど、発作は?」







「ないです・・・・・・。」






「結構雑音がひどいけど、部屋から出て走ったりはしてない?」






部屋からは出たけど、






「走ってません・・・・・・。」







「部屋からは出たのね。」







「・・・・・・。」






「トイレくらいにしておいてね。」






「はい・・・・・・。」






ふぅ。それ以上突っ込まれなくて良かった。






「でも食欲はないみたいだね。






少しお腹触らせてね。」







そういわれ、いつものように仰向けになると、先生が強くお腹を触る。






「大丈夫だね。






カンナちゃん、ご飯はなるべく食べよう。 






じゃないと、体力が付かなくて、風邪を引くだけで発作が出るようになってくるから。





それに、風邪だけじゃ済まないようになっていくから。」






そんなこと分かってるヨ。






そんなことより、







「いつ、退院できますか?」






「退院?したいの?」






当たり前でしょ!





頷く。







「そしたら尚更ちゃんと食べること。まずはそこから。」






はぁ、ごまかされた。






「明日検査があるから、今日はちゃんと寝ること。






それから、これから院内にある学校があるから、そこで勉強を始めよう。」






え?







「勉強しないと退院したときに、困るてしょ?」 







「・・・・・・すぐ退院するもん・・・・・・。」







小声で言った。







「ならちゃんと食べて、ちゃんと寝て、体調の変化を僕たちに言うこと。」





はぁ。結局そこか・・・・・・。







そういうと、青木先生と看護師さんは部屋から出て行った。