「実加?ちゃんと話せよ。







今日、何かあったんだろ?」






寝室でベッドに入って横になっている実加に実が聞いた。






「・・・・・・。」






黙ったまま、実加は実に背を向けた。






「なんかカンナに言われたか?」






「・・・・・・私、カンナに辛い想いをさせちゃってる。」







「ん?」






「・・・・・・私のせい。






カンナはすごく丈夫だったから・・・・・・。ずっと安心して。」







「あぁ。俺もだ。






だけど、カンナが喘息であることは、実加のせいじゃない。






自分を責めるなよ。」






「・・・・・・。」







「カンナが何か言ったのか?」






「・・・・・・。」






「そうか。






今は自分の体に納得いかないから、誰も受け入れられないんだと思う。






このままだと体に良くないんだけどな。」







「本当に、カンナには申し訳ないよ・・・・・・。」







実加は涙を流して下を向いた。






「だから、自分を責めるな。大丈夫だから。






もう少しカンナが落ち着いたら、また会いに行けばいいよ。






それまで俺や院長が行くから。」






「うん・・・・・・。ありがとう。





ゲホッ。」






実加は泣きすぎたのか、むせはじめた。






「ほら、ゆっくり呼吸して。」







そういいながら、実加を抱きしめ、額にキスをした。