ゴツッ!!!
「ッーーーーーーー!!!」
痛くて声が出ない。
カンナが後ろを見ると、そこには・・・・・・。
「立派な病人だ!
わがまま言ってないで、病室に戻りなさい!」
実がカンナにゲンコツを喰らわた。
そして、すぐにカンナを抱き抱え、病室に連れていく。
「イヤー!!!パパのバカ!!!!!」
そういいながら、両手足を必死に動かす。
「ハァハァハァハァハァ」
「声を荒げるから、そんなふうに息ができないんだ。
じっとしてなさい。」
カンナは必死に抵抗しているのに、全く実に敵わない自分が悔しい上に、淡々としている実に腹を立てていた。
「パパなんか知らないもん!!!こんなところ、すぐに出てくんだから!」
カンナは心に決めていた。
夜にでも病院を抜けようと。



