このお茶碗には、思い出がたくさん入っていた。




実加は割れたお茶碗を胸に抱いて、涙を流した。






その夜の食卓に、実加は現れなかった。






でも、実とカンナの終えた食卓の片付けを、実加は頃合いをみて部屋から出て行き、片付けた。