調理部なんてどうでしょう?

「まずい。」

パスタを一口食べた後(もちろん絵になるような優雅さで)の猫塚先輩の第一声はこれだった。


「麺が延びすぎているところと、堅くて生っぽいところとがあるし、このトマトソースの具材がこげてじゃりじゃりしている。」


猫塚先輩は制服の袖で口元を拭いてから言った。もちろんその行為も優雅であるから、不思議だ。


「ですよねー・・・。」

私は苦笑いをした。あの調子で作ったものだもん。おいしいって言うのはきついよね。



「そうっすよねー・・・。」


宮島君も落ち込んでいる。宮島君のあの不器用さで調理を完成させることができただけで、もう充分私はすごいと思うけどな・・・。


「まぁ、努力の程度は認める。お前ら2人共。」


宮島君が猫塚先輩の言葉に分かりやすく顔を輝かせた。もちろん、私のことも言ってくれているし私も素直に嬉しかったです、猫塚先輩。


「だが、宮島。」

「はい、なんっすか!?」

宮島君はきらきらと目を輝かせて身をのりだしている。褒められたことがよほど嬉しかったみたい。


「お前は、もう二度と調理をしている間に調理台には近づくな。お前がやっていいのは、米を握る練習だけだ。」


そう言って宮島君にびしりと指を指す猫塚先輩。そのきっつい言葉を聞いた宮島君は、漫画なら後ろにガビーンッと書いてありそうな様子でショックを受けている。


宮島君には悪いけど、猫塚先輩の言葉はどうあがいても否定出来ない。宮島君が次また調理をまともにしようものなら、今度は一体何をやらかすのか冷や汗が出てしまう。