「あー、蒸し暑いー」
私の名前は、白石亜理子。今日は、『天馬高校』の体験入学の日。
「信号ながっ!」
信号待ちが長く、ボーッとしていると、
「亜理子!青になったよ!」
この子は、超ポニーテールが似合う私の親友。名前は、小林菜々子。
「亜理子、早く渡ろう?」
「え、あ、ごめん!うん、行こ!」
私が急いで渡ろうとしたとき…
「亜理子!危ない!!」
「え…、キャー!!」
ドーン!ガッシャーン!!
「…っ」
ん?あれ?あんま痛くない?てか、今知らない人の声が…
「って、わぁ!」
すっごく、きれいな人だなー…
「あの」
「は、はい!」
「大丈夫?」
「全然、大丈夫です!」
「そ、良かった」ニコ
やばっ、破壊力ハンパないわ。
「じゃあ、気をつけてね」
「は、はい!」
彼の背中を見つめていると、あることに気づいた。
あれ?右腕押さえてない?
「あ!あの!」
彼はふり返って、「ん?」と言った。
「け、ケガ!大丈夫ですか!」
彼は一瞬頭に?を浮かべたが、すぐ気づき、「あぁ」と言って、
「大丈夫だよ。多分、骨まではいってないと思うし」
ほ、骨まではいってない!それいかでは、あると!?
「あの、病院…」
私が呼びかけようとしたときには、もういなかった。
「亜理子ー!大丈夫!?生きてる!?」
また、大げさなー。
「生きてます!死んでません!」
「よかったー…。って、時間やばいよ!亜理子早く行こ!」
「う、うん」
あの人、誰だったんだろ?名前聞きそびれちゃった。
「亜理子!早く早く!」
「あ!ごめん、今行く!」
私たちは、急いで『天馬高校』へと、向かった。