「何かお探しですか?」
俺が悩んでいると店員が話し掛けて来た。
『あ、まぁ…。』
無愛想に返してしまった。
人付き合いの苦手な俺は
こんな態度を取ってしまう。
「どういった物をお探しですか?」
でも、その店員は気にせず聞いてきた。
『……こんなの初めてなんで…。』
勢いで選ぶって言ったけど選べないのが現状。
「人気があるのは
こちらのハートをモチーフにした物ですね。
彼女さんが好きなモチーフでも良いですね!」
『好きなモチーフ……。』
ある事を思い出し、それを探す。
『あ…。』
あった……。
『すみません、これで。』
「かしこまりました!」
店員はケースからネックレスを出し、
可愛く包装してくれた。



