君の涙を拭うのは



琉月side


「……ハァ…。」


前で永くんと話す怜央くんを見る。


「ちょっと、琉月。
さっきからため息し過ぎなんだけど。」


「あ、ごめん…。」


「てか、なんでタラシとデートすんの。
「駄目だからね!」って言ったじゃん!

超タラシから聞かなきゃどうなってたか…。」


え?永くんが……??


「琉月、廊下の会話聞かれてたみたいで…。
引き止めようとしたけど、
豊が言う事聞かなくて無理だった。」


小声で「ごめんね」と謝る蝶舞ちゃん。


「ううん!皆で遊ぶの楽しいし!!」


元気な蝶舞ちゃんが沈んでるのを見て、
明るく振舞った。

でも、残念だな…と心の中で凹んだ。


琉月sideEND