君の涙を拭うのは



授業が終わって、
琉月ちゃんが蝶舞と自販機に向かった。

永はトイレ。言うなら今しかない。


『琉月ちゃん、電話で話した事なんだけど。』


「へ!?あ、うん!」


チラッと蝶舞を見ると、
ニヤけながら後退している。


地味に怖いぞ(笑)でも、ありがとな。


『明日とかどう?丁度休みだし。
琉月ちゃんが都合良いならだけど。』


「も、勿論!」


『じゃあ、何時に集合しよっか。
星は夜に見て、昼は買い物とか…?』


女がどんなデートが
好きなのか把握しとくべきだった。

永だったらあの喫茶店みたいな
感じの良い所に連れて行くんだろうな…。


「れ、怜央くんと一緒ならどこでも良いよ!」


『…え?』


俺と一緒なら良い?
これって自惚(うぬぼ)れても良いのか??