君の涙を拭うのは



キーンコーカーンコーン


「ほ、ほら!席に着こう!」


赤い顔のまま琉月ちゃんは席に着いた。

結局、赤い顔した理由を聞けなかった。


『でも、チャンスはあるって事だよな…。』


今度のデート、いつにしようか。

授業なんてそっちのけでそればかり考えてた。


「なんや機嫌ええなぁー?」


『授業中だぞ。』


「ノート板書しとらん怜央に言われたないで。」


俺とした事が…なーんて言うと思ったか?


『とっくに予習済ませてんだよ。
首席を嘗めんなよ?』


「流石やなぁ〜。
琉月ちゃんにも上手い事近付いとるし…。」


永も焦り始めた様だった。
今度のデート、絶対バレる訳にはいかない。