君の涙を拭うのは



琉月side


「好きな女と居りたいんは誰かて同じやろ?」


ふいにそんな言葉が聞こえて聞き耳をたてる。


『まぁ、そうだな。』


怜央くんの好きな子がこの中に…?


「好きな子…。」


それって誰?もしかして豊??
でも…「好みじゃない」って。


「ちょっと琉月、何ボサっとしてんのよ。」


「私と豊はもう決めたよ!」


「え?あ、私はガトーショコラにしよっかな!」


適当に答えて、店員さんが
プレートに乗せたケーキをジッと見ていた。


琉月sideEND