君の涙を拭うのは



「琉月ちゃんって彼氏居ないんだ!?」


「居ないよ〜?豊がね?
全部跳ね除けちゃって!」


「豊?」


「中学からの友達でこの学園に居るけど、
スポーツ推薦で入学したから別のクラス!」


楽しそうに女子と話す姿を見て安堵する。


「ほぉ〜ん?面倒見がええんやな?」


俺はいつまでコイツと話せば良いんだ。


『近い、もっと離れろよ。』


「隣の席やさかい堪忍してやぁ〜…。
俺かて琉月ちゃんの隣が良かったわ!」


『同感。』


よりによって面倒そうな奴がライバル。

でも、負けねぇからな。