君の涙を拭うのは



周りに気を使って、


「ありがとう!これ、好きなんだよね。」


傷付けない様に愛想を振り撒く。


そんな事に神経を使い過ぎて、
バスケにも集中出来なかった事があった。

監督に説教され、
一時期レギュラーから降ろされた事もあった。


苛立ちをぶつける為に
一人で自主練して、寝そべっていたら


「ゆ、豊ちゃん!糖分どうかな!!」


琉月が苺ミルクを持って話し掛けて来たんだ。


普段ならブラックコーヒーだったのに
琉月は正反対の甘い苺ミルク。


琉月は「たまたまだよ!」って言ってたけど
私にとっては楽になれた瞬間だった。

それから琉月に依存する様になったんだ。


豊sideEND