君の涙を拭うのは



琉月side


"まぁ、綺麗だね。"


その言葉を聞いて悲しくなった。


「やっぱり、綺麗な女の子が良いよね…。」


あれ?私、何言ってるんだろう。

こんな事言ったってどうしようもないのに。


『俺は好みじゃないけどね。』


「え?」


思ってもみない言葉に驚いた。


『俺だったら半日も居れないと思うし。

初対面なのにボロクソ言われたから
会うのトラウマ(笑)』


「ゆ、豊は直ぐになんでも言っちゃうから!」


あ、フォローになってないかな。


『琉月ちゃん、フォローになってないよ。』


や、やっぱり?


"俺は好みじゃないけどね。"


怜央くんは豊が好みじゃないんだ…。


何故だかそれが嬉しかった。


琉月sideEND