君の涙を拭うのは



「織姫もヤダ!
そう言われれば星とか月に関する物語って
悲しい結末のしかないんだね……。

あんなに綺麗なのに。」


『なんでだろうね。

逆に綺麗だけど、
決して手が届かないからって意味なのかも。

捉えた方次第っても醍醐味だね。』


ギュッ…


「怜央も離れてくの……?」


悲しそうな顔で琉月が俺を見上げていた。