君の涙を拭うのは



「イエ!レオサマ八フサフサデス!!!」


なんで、片言になる。


「アイツ、知り合い?」


『豊、見てたのか。

瑛樹は中学最後の大会で
唯一ライバルって言えた奴だったんだ。

まぁ、怪我のせいでもう無理だけどな…。』


「…なんで、言わなかったのよ。」


『勝負の時か?
女に挑まれたら断れねぇだろー。』


それに、試合みたく動きっぱなしじゃないから
あれ位なら足にも負担がかからない。


「…そう。」


『豊も心配してくれてんのか?
ありがとな。』


「別にしてないわよ!
怪我されたら困るに決まってんでしょ!!」


「豊ったら心配してるの丸分かり(笑)」


「素直じゃないなぁ〜…。」


「ツンデレや!ツンデレ!!!」


……気のせいか?
一瞬、豊が泣きそうな顔をしてる様に見えた。