君の涙を拭うのは



「あんれ〜?案外普通に話してんなぁ!」


「うん、普通に話してる!」


『……。』


遠目で俺、永、蝶舞で琉月を見守っている。


確かに悪い事を考えてる顔じゃないな。
それとも教室だからか?


「琉月の暢気さで毒気抜かれたかな?」


『なら良いけどな。』


また同じ事したら容赦しねぇけど。


それから琉月は授業が始まる前まで
あの女とずっと話していた。


和解したのは良いけど、
あの女に盗られたみたいで少し凹んだ。

案外、心狭いな俺…。