君の涙を拭うのは



『…ハァ……お願いだから近付かないように!』


自分よりあの女の心配をする琉月に
言い聞かせるように忠告する。


「でも、クラスメイトだよ…?」


『尚更近付いたら駄目。
あんな事する奴はろくな奴じゃない。』


俺の言い分が気に入らないのか、
プーっと頬を膨らませてる。


『そんな顔しても駄目。』


「でも…これじゃあ何も変わらないと思うの。」


『じゃあ、どうするの。
「お友達になりましょう〜♪」って言うか??』


「…………。」


今度は黙って俯いてしまった。


…図星か……。