君の涙を拭うのは



『理由は分かるけど一応聞く。
アイツを庇うのはなんで?』


「美華ちゃんがあんな事したのは
辛かったんだと思うんだ…。

好きな人に振り向いて貰えないのは
美華ちゃんにとって凄く辛かったって。」


『…俺のせいだよな。』


俺が突き放す態度ばかり取ってたから。

もし、あんな事をしてなかったら
琉月はこんな目に遭わなかっただろうか。


「で、でもね!それでも怜央が好きだから!

美華ちゃんに盗られたくない!!
こんな事で負けない!」


ふん!っと胸を張る琉月を見て驚く。

普通ならトラウマになるレベルなのに。