琉月side


バシッ!!


「イッ!!」


突然聞こえた渇いた音と頬の激痛。


「なんで、怜央くん盗んのよ。
私が一番に目を付けてたのに。」


「私は…私だって!」


私だって怜央くんが好き。
だから、気持ちもちゃんと伝えた。


「好きになった順番なんて関係ない!」


「ッ!アンタ…調子乗ってんじゃないわよ!!」


調子に乗ってる訳じゃない。

美華ちゃんが怜央くんを好きだって事は
なんとなく気付いてた。

でも、私だって好きだったんだから!


「何その目、痛い目に遭いたいようね…?」


ガララ…


「うぃーっす!で?この子??」

「へぇ〜…可愛いじゃん。」

「学校でとかスリル満点だな!!」


入って来たのは男子生徒三人。


「人前に出れない位にヤっちゃって?」


美華ちゃんの言葉に頭が真っ白になった。