君の涙を拭うのは



『居ねぇ!!』


「……弱音吐く余裕あったら探す!
まだ、探してない所があるのかも。」


「城凪くん!豊!!」


後ろから蝶舞と永が俺らに合流する。


「二人も見付けられなかったの!?」


『あぁ…殆ど探した。
でも、なんで慌ててるんだ?

豊に言われて探し始めたけど。』


珍しく慌ててた豊に連られて探してたんだ。


「菅原くんにも言ったんだけど…。
琉月は美華って子と一緒に居ると思う。」


美華…?


『誰だそれ。』


「やっぱり、覚えてない…。
城凪くんが『化粧がケバい』って言った子!!」


化粧…ケバい?


『あぁ…あの女か。』


記憶を辿り、思い当たった顔が浮かんだ。