君の涙を拭うのは



『豊!またバスケしよーな。』


「アホ、一回限りよ。」


俺からの申し出は受けねぇのかよ!


「断られてやんのー!良い気味や!!」


『そんなに俺に構って欲しいのか?ん?』


さっきから俺をディスる永の首を絞める。


「ぐうぉえーーー!死ぬ!死ぬッ!!」


『んー?オヤスミナサイ。』


「怜央くん!死んじゃうよぉー!!」


「琉月、大丈夫だよ♪
人間は死ぬ前に気を失うから♪♪」


ケラケラと笑う蝶舞の方が怖ぇな…。


「その前に日直なんでしょ。
サッサと終わらせて来なさいよ。」


『んじゃ、職員室行って来るわ。』


「ゲホッ…アホ怜央!!」


『戻ったらまた同じ事すんぞー?』


日誌を豊から受け取り、教室から出た。