君の涙を拭うのは



キーンコーンカーンコーン…


「あ!予鈴!!」


『ヤバッ!朝礼始まる!!』


琉月ちゃんの手を握ったまま走る。


「タラシぃー!逃げんなぁぁーーー!!!」


後ろで般若の勢いで豊が追っ掛けて来た時は
本気で怖かった(焦)

豊とはクラスが別で良かったと思う。


ガララッ!


『……ギリセーフ?』


「み、みたいだねぇ〜……。」


まだ担任は居らず、
生徒も席に着かず話していた。


『琉月ちゃん、大丈夫?
俺が走ったから無理させたよな…。』


「ううん!遅刻しそうだったし!!」


笑顔で答えても肩で息をする姿に
少し罪悪感を感じる。


「イチャイチャせんで中入ってなぁ〜。」


入口を塞いで永と蝶舞が入れてなかった。