君の涙を拭うのは



『琉月ちゃ…「み、見ちゃ駄目ぇ!!」』


顔を覗こうとしたら手で覆われてしまった。


『ごめん、謝るから…。』


「違っ!そ、そうじゃなくて…。」


モゴモゴと口を濁す琉月ちゃん。


怒ってるんじゃないのか?


「わ、私…絶対顔が赤いから/////」


『………え?』


顔が赤い?って事は意識してるって事だよな。


「言わせないでぇー!」


確かに後ろから抱き締めてる状態だから
琉月ちゃんの顔は良く見えない。

でも、耳まで真っ赤になっているのが分かった。


『……ッ…/////』


「わわわ!!??」


もう日が落ちた。
それでも明るいのは公園の外灯の下だから。


誰も居ない、俺と琉月ちゃんだけ。
それでも琉月ちゃんを隠す様に強く抱き締めた。