君の涙を拭うのは



「むうぅ〜……。」


『膨れちゃった(笑)』


ほっぺたがリスみたいに膨れてる。


「もう!星を見よ!!!」


ドスドスと聞こえそうな位で足を進める。


『分かったから落ち着こうな?』


グイグイと引っ張る琉月ちゃんを
自分の方に軽く引っ張り返した。


「んにゃ!?」


ありゃ、強過ぎたか。


軽くのつもりだったのに、
俺の腕にスッポリと収まった。


『ごめんごめん(笑)ちょっと強かったね?』


俺より低い位置にある頭を撫でる。


「………………。」


『…琉月ちゃん??』


急に無口になってしまった事に慌てた。