スーツの王子様~episodeZERO~

そして、逃げようとした瞬間



手が掴まれた。


とても強く。



「 逃げさせないよ?もう響月ちゃんは僕のものなんだ。」



「 いや…止めてよ…自首しなよ…」


いくら言っても
届いているのは山中雄輔の耳にだけ


周りの人にはきずいていない。


彼氏と彼女の喧嘩とでも思っているのだろうか。


引っ張ってもやっぱり男の力には
勝てない。


私はあの部屋で暮らす運命なんだと



諦めかけた瞬間…



山中雄輔に誰かがぶつかった。

ぶつかったおかけで山中雄輔にスキができた。

そして、私は走って逃げた。



キラキラ光り輝く繁華街を
裸足で精一杯走った。



後ろをチラチラ見ながら
走るけど、


山中雄輔はすぐ後ろにいて


手を伸ばせばもう届くところの位置にまで


来ていた。



無我夢中に走っていたその時、


私誰かにぶつかった。